top of page

ご報告:天皇皇后両陛下ご接見

JCCI-CI総会.JPG

February 22, 2016

先日、フィリピンの日比国交正常化60年に際し、天皇皇后両陛下から54年ぶり二度目の行幸啓を賜りましたが、この度、ミンダナオで活動を行う日本人の代表の一人と致しまして、弊会会頭の中尾圭佑が両陛下に拝謁することと相成りましたので、その旨、ご報告差し上げます。

先の大戦においてフィリピンは日米両国間の熾烈な戦闘の地となり、日本人だけでなく多くのフィリピン国民が命を失い、傷つきました。


戦前、ミンダナオ島ダバオ市においては、アバカ麻産業の開発発展に伴い二万人以上の日本人が共存共栄の精神のもと、地域経済の発展を通して良好かつ親密な関係を築いておりました。しかしながら戦火がフィリピン・ミンダナオに及ぶと、それまでに育まれていた素晴らしい関係が崩れてしまうという悲劇となりました。


現在のミンダナオ島は、テロリストによる活発な活動の影響から、日系企業の進出が国内の他の地域に比べ著しく停滞している状況にあります。(現在ミンダナオ島の在留邦人数は1580名、届け人数)。またフィリピン政府が2016年5月を目標としておりました「ARMM(ミンダナオ・イスラム自治区)」からバンサモロ政府への移行が絶望的な状況となり、政府主導の状況改善は不透明のままに留まっております。


その中で今回の両陛下ご訪問は日比間の友好関係構築の力強い後押しとなり、この地において経済活動を行う民間企業の我々にとって、その関係修復と再構築、友好の絆を一層強めると確信しております。


現在、弊商工会議所会員企業でARMMの和平の実現を願い、蕎麦の栽培、マンゴー農園の運営を通して活動している企業がございます。またJICAの支援を受け、水力発電、鰻の養殖、ゴミの再資源化事業で進出していらっしゃる日系企業もあり、民間官民連携により活動は少しづつ増えております。


拝謁の折に、ミンダナオ島の現状と我々の活動内容を両陛下に奏上致しましたが、天皇陛下から、「意義ある活動ですね。これからも頑張ってください」と激励の御言葉を、皇后陛下からは「くれぐれもお体に気をつけてください」と、労りの御言葉を賜り、光栄至極に存じました。


平和を強く望まれる両陛下の御言葉を胸に、先人達の偉業を受け継ぎ、共存共栄に基づいたミンダナオの経済発展のために、今後も尽力してまいります。



ミンダナオ日本人商工会議所

会頭 中尾圭佑

2016年2月23日

JCCI-CI総会2.jpg
bottom of page